里生の生きもの調査とキビ団子づくり!

2010年10月16日(土) 13:00~
池田町土合皿尾 ファームハウス コムニタ 周辺
 
 

心地よい秋の日、生きもの調査を行いました!!
今回のテーマは
『里山の生きもの調査とキビ団子づくり ・・ 環境向上編』
 
 
池田の自然や文化を、親子で楽しく学ぶことができる『池田学』のお友達と
お馴染み 植物に詳しい赤井先生と一緒に
大人子供まじえて約20名ほどで

ワイワイと はしゃぎながら森の中を歩き、
たくさんの生きものに出会ってきましたのでご紹介します!
 
 

①サンインヒキオコシ②クロバナヒキオコシ

どちらも『シソ』の仲間です
茎が四角い形をしているのがシソ科の特徴で
クロバナヒキオコシは日本海側に多い植物です

 
③アキノノゲシ

春に咲く『ノゲシ』に似ていることからこの名がつきました
茎を切ったら白い汁が出ます
 

④ミゾソバ

普通、お花は上の方に咲くイメージがありますが、
ミゾソバは根っ子にも花が咲きます。
環境の変化などで受粉できない年があっても
閉鎖花で子孫を残すことができるのです。
 
 
 
⑤クワ

昔カイコさんの餌になっていたクワの葉、
葉が不定形なのが特徴です。
なぜ統一されないのかは不明です。
 
 
 
⑥チカラシバ

ひいてもひいてもなかなか抜けないほど
しっかりと根を張っています。
 
 
 
⑦ヌルデ

うるしほど強くはありませんが
肌の弱い人はかぶれる可能性があります。
 
 
 
⑧カラスザンショウ

みかんの仲間で、夏によく見かけるカラスアゲハなどアゲハチョウの仲間の食料。
カラスアゲハ?の幼虫は、
鳥のフンに真似て自分の身を守っています。↓

サナギに成長すると、
怖い顔をつくったり、オレンジ色の角と異臭を放ち
相手を威嚇します。
 
 
 
⑨ツリフネソウ

実が熟すと自ら弾けて種を飛ばし、仲間を増やします。
花言葉は『私にさわらないで』だそうです。
 
 
 
⑩ネムノキ

夜になると葉が、オジギソウのようにお辞儀します。
 
 
 
⑪アカメガシワ

先生の指の部分に蜜線があり、
そこから甘い蜜を出すことで
つねにアリを寄せつけ、
他の虫を近づけないようにしています。
又、漢方ではニキビ治療に使われています。
 
 
 
⑫カラムシ

昔の人は、カラムシの皮を剥ぎ集めて叩き、
川の水にさらしてアクをとり、
繊維をつくっていたそうです。
「兵隊さんの服に使うでって、夏休みになると山にカラムシ採りに行った」と
私のおばあちゃんは言っていました。
 
 
 
⑬タケニグサ

茎が竹に似ていることからこの名がつきました。
ちぎるとオレンジ色の猛毒が出る為、
昔はぼっとん便所のウジ殺しなどに利用されました。
 
 
 
⑭タラノキ

ものすごく成長が早く、4~5年でかなり大きくなります。
 
 
 
赤井先生曰く、
この森は今、
タラノキ、アカメガシワやカラスザンショウなどの陽樹が生育しているそうです。

  
これらの植物の種は皆、土の中で眠っています。
しかし、森が伐採されたり、風で木が倒れたりなどして
森の中に光が多く入るようになると

芽が出るそうなのです。
 
つまり、彼らは、
森が傷ついてから最初のかさぶたをつくる役目を
果たしているというのです。
 
かさぶたの彼らは長生きはできません。
30年ほどで枯れてしまい、代わりに
コナラ、シデ類やカエデ類などの広葉樹が生えるそうです。
 
この森に生きる様々な生きものたちが
自分の役目を果たしながら
丁寧に森をつくっていることを想うと
胸が熱くなりました。
 
 
森ではこんな可愛い生きものにも出会いました
シュレーゲルアオガエル です。

春先、田んぼの畔際に白い発砲スチロールのような物体を見かけたことはありませんか?
それはシュレーゲルアオガエルの卵です。
 
シュレーゲルアオガエルは主に田んぼに生息しますが、
アオガエルというカエルは普段は山にいます。
春になると田んぼまで降りてきて産卵し、
卵がかえり成長すると、また山に。
田んぼと山を行ききしているのです。
生きものたちにとって、田んぼも山も里山も
大切なすみかだったのです。
 
 
 
森の生きもの調査の後は
キビの刈り取りと
キビ団子づくりを体験しました!

教えてくださったのは
写真左、割烹着姿の『あざみグループ』のお二人です!
 

《背が高いわりに、穂がついている部分が少ない》
というのが私が初めてキビを見たときの印象。

 
カマを持つのもはじめての子どもたち、
小さな体で大きなキビを力強く刈り取っていきました。

  
しかしこのキビ、今年は猛暑の影響で不作とのこと。
刈り取った穂の中には
ほとんど実が入っていないものもありました。
この穂は、殻を全部とって茎だけにすれば
ホウキになるそうです!
捨てるところがないですね!
 
 
刈り取ったキビの実を出す体験もさせてもらいました! 

 
 
キビの粉に熱いお湯を入れて混ぜ、

耳たぶくらいの固さになったら、
思い思いのカタチをつくり 熱湯で茹でます。

↓↓↓

 
  
茹で時間をつかって
赤井先生に野生の梨を採ってもらいました!

『ヤマナシ』といい、
実は3㎝ほどの小さな梨です。

こんなに小さいですが、ちゃんと梨の香り、
そして梨の味もかすかにしました!
でもかなり酸っぱかったです。
 
 
キビ団子をほおばり
美味しい生きもの調査も終了。

 
今回初!となる池田学のみなさんとの生きもの調査、
先生の話をまるっきり聞かない自由な子や
先生をまかしちゃぅくらい生きものに詳しい子、
子どもたちよりも好奇心旺盛な大人のみなさんに
こちらまでドキドキしました。
  
そして、
森にすむ多様な生きものたちが
それぞれに懸命に生きている姿を
見ることができました。